変形性股関節症
成人の股関節疾患として最も高頻度でみられます。発育性股関節形成不全や臼蓋形成不全、Perthes病、大腿骨頭すべり症などによる二次性のものが多く見られます。高齢化とともに増加傾向にあります。
発育性股関節形成不全
乳幼児期の発達性股関節形成不全では疼痛を訴えないことがあります。思春期以後に股関節から膝関節部の疼痛を訴え、異常歩行が目立つようになります。
大腿骨頭壊死症
発育性股関節形成不全などの既往がなくて股関節痛が出現した場合、本症を考える必要があります。ステロイド性のものは20、30歳台に、アルコール性や特発性のものは40歳以降に多く見られます。
Perthes病
男児に多い疾患です。歩行時の大腿部にかけての痛みや異常歩行が見られます。内反股や大転子高位を残すことがあり、将来的に変形性関節症に移行することがあります。
単純性股関節炎
幼児の股関節痛では、本症も考慮する必要があります。
大腿骨頭すべり症
肥満な男児に多く見られます。片側または両側性の内反股を残すことがあり、後に変形性股関節症へ移行することがあります。