上腕骨外側上顆炎(テニス肘)
中年の女性に多く見られます。テニスに限らず腕の使いすぎで起こります。タオルしぼりや戸の開閉などで肘の外側から前腕にかけて痛みを感じることがあります。
変形性肘関節症
肉体労働を続けた高齢の男性に多いです。野球肘の末期像に似ています。運動時の関節痛と屈曲・伸展が障害されることがあります。
上腕骨内側上顆炎(野球肘、ゴルフ肘)
野球やゴルフなどの腕の使いすぎにより起こります。肘の内側に痛みが生じます。年少児では上腕骨小頭の骨化核障害も起こることがあります(リトルリーガーズエルボー)。
肘内障
親と手をつないでいた小児が急に手を引っ張られて泣き出し、腕を動かさなくなった場合は、本症を考える必要があります。慣れた医師による整復が容易です。
肘部管症候群
小指のしびれが初発症状となります。前腕・手部尺側に放散痛や内在筋の萎縮が見られます。利き手に多く見られます。
離断性骨軟骨炎 肘関節遊離体
スポーツをする少年に多く見られます。使いすぎによる上腕小頭の骨軟骨損傷により、骨軟骨片が遊離して関節ねずみを引き起こします。運動時の痛みや引っかかり感が現れることがあります。
肘頭滑液包炎
かつては畳職人など肘をこすりつける仕事をする人にみられた疾患です。
上記以外に考慮すべき疾患
内反射、外反射、Panner病(上腕骨小頭の骨端症)も考慮されます。