看護師の深堀です😊
皆さんは脂肪、脂質と聞いて何を思い浮かべるでしょうか?👀
体脂肪や悪玉コレステロ‐ルなど悪いイメージではないですか?
確かに体に蓄積したいわゆる体脂肪の脂肪滴はコレステロールや中性脂肪です
でも実は体にとって必要なものなのです💪🏻🎈
例えば細胞膜は脂質2重層+コレステロールによる補強でできていますし、
コレステロールは男性ホルモンや女性ホルモン、ビタミンD、胆汁酸の原料です👨🏻⚕️
また、複雑な脳などの神経細胞の骨格を作ったりしています🧠
健康に詳しい方であればEPA,DHAは取った方が良いと言われているのもご存じでしょう。
言葉が多すぎて脂質は理解しにくくなっているのです。
これが多い脂質とは常温で個体のものです。以下の3つがあります
短鎖脂肪酸
中鎖脂肪酸 例)MCTオイル、ココナッツオイルなど (ラウリン酸はシャンプーなど)
長鎖脂肪酸 (パルミチン酸は細胞質で作られる→ステアリン酸→オレイン酸へ)
n9系
例えばオレイン酸 オリーブオイル 火を通す場合はこちらを使いましょう
トランス脂肪酸(人工的である。実は自然界にも少しはありますが、、シス型をトランス型にしたもの) これは摂取を避けましょう
n6系
リノール酸→γリノレン酸→アラキドン酸→エイコサノイド(PGE、ロイコトリエン、トロンボキサン)炎症を起こす。これは外食すれば必ず摂取します
n3系
αリノレン酸→EPA→DHA 炎症を鎮める。これは意識して食べましょう。
一言で中性脂肪、コレステロールとはいっても、その構成成分である脂肪酸は様々なのです。何がついているかによってその性格が変わるということです🌿
食品では脂肪酸が3つグリセリンとくっついて中性脂肪=トリグリセリドという形で存在しています(モノやジもある)。
ほとんどは中性脂肪、の形で食べて、胆汁酸と腸内細菌でのウルソデオキシコール酸などで分解しやすくされ、リパーゼで分解されます。(リポタンパクで運ばれる)ここで一部の脂肪酸はそのまま血管に直接入っていきます。小腸でもう一度中性脂肪の形に再合成され、リンパ管へと入っていきます。合成したカイロミクロンで肝臓へ運ばれます。肝臓でVLDLへと再合成され末梢へ運ばれ、LDLで末梢に供給されます。
コレステロールの場合は
食事🍽から入るのは1/3程度
残りは肝臓で2/3を作っています (アセチルCoAから作る)
小腸から吸収され、脂肪酸結合されたコレステロールはカイロミクロンとなり肝臓へ運ばれます。VLDLへと再合成され、肝の外へ運ばれます。
コレステロールを抹消組織に供給するリポタンパクのことをLDL、逆に組織から回収するのをHDLと呼んでいます。つまりコレステロールそのもののことではなく、リポタンパクのことなのです。
採血で調べているLDLコレステロールはLDL中のコレステロール、これが高いと末梢へ運ばれているコレステロールが多いという意味です。HDLコレステロールは逆になります。
エステル型になると脂肪酸がくっつき、ついていないものは遊離コレステロールと呼ばれ、共存しています。
その分解された脂肪酸をエネルギーとして使います
脂肪酸+補酵素A→アシルCoA→ベータ酸化でアセチルCoA(クエン酸回路へ)+NADH+FADH2 (電子伝達系へ)
難しいですよね🤔頭をリセットして💫
また、違う切り口で考えてみましょう🤗💕
(アルコールやコレステロール+脂肪酸のエステル結合) 中性脂肪など
脂肪酸、アルコール、窒素化合物+リン酸(リン脂質)or糖(糖脂質)
*リン脂質 とは
グリセリン+脂肪酸+リン酸(グリセロリン脂質 ホスファチジルコリン等)or糖(グリセロ糖脂質)、リポタンパク
レシチンが有名 水、油となじむ。血液中にもある。おおまかに細胞の膜と考えましょう。
スフィンゴシン+脂肪酸=セラミド
セラミド+リン酸(スフィンゴリン脂質)or 糖(スフィンゴ糖脂質)
セラミドは美肌のところで出てくるキーワードですね。大事な保湿因子です。
単純脂質や複合脂質を加水分解したもの 遊離脂肪酸やコレステロール、脂溶性ビタミン、内因性ステロイドなどホルモン
一言で中性脂肪、コレステロールとはいっても、その構成成分である脂肪酸は様々なのです。何がついているかによってその性格が変わるということです。
また、単純に良い、悪いではなく、必要ではあるが、過剰は良くないといったバランスが大事ということになります🤝
ボリュームがとても多いので、今回は脂質の基本的なことだけをまとめてみました。普段の診療で言われて1回で理解できないと思います、ぜひ見返してみてください。御理解のお役に立てると幸いです☺️