こんにちは、森山整形外科院副院長の森山です🍀
今回はサイレントマニュピレーションについてお話ししたいと思います💫
サイレントマニュピレーションとは、日本だけで使われている言い方になり、
正式には肩の非観血的関節授動術といいます👨🏻⚕️
四十肩、五十肩は病名にすると肩関節周囲炎と呼ばれます。特に関節が固くなり、肩が挙がらなくなる状態は凍結肩または拘縮肩と呼ばれます。この状態は1934年にCodman医師によって最初に説明され、人口の約2〜4%に見られ、50〜60歳にピークがあります🌱
特に女性に多く、リスクとして糖尿病が有名です
発症すると50%に痛みが、60%に拘縮が出ると言いますが、長期的にみると約16%に機能制限が残ると言われます
臨床経過は3つの段階に分けられます:主に痛みを伴う炎症期、主にこわばりを伴う凍結期、そして拘縮がゆっくりと解決する解凍期です
サイレントマニュピレーションは簡単な手技ですぐに動きを改善することができる方法です🌟
具体的には首からの麻酔で肩の感覚をなくた状態にします。感覚が消えたら、医師が患者さんの肩を動かして関節包を破ります。患者さんは全く痛みを感じません。
ただ、少ないですがリスクも存在します!
腱板断裂や、上腕骨骨折、バンカート損傷、関節唇損傷、肩甲骨骨折、肩関節脱臼、神経損傷による手の痺れ、(骨挫傷も一応含む)などの合併症です🤦🏻♂️
また、ある海外論文📖では、この手技を行うタイミングを誤ると再発しやすいということも書かれています
安全性、確実性でいえば、関節鏡手術での授動術もあります
何でもベネフィットだけに目が行きがちですが、少なからずあるリスクも知っておくべきです💡
注意していただきたいことは、サイレントマニュピレーションは完全無欠で唯一無二の治療法ではないということです💭
時間をかけるのであればほとんどやらなくて済むことが多いと考えられております
ただ手技が簡単で、すぐに動きが良くなるため、とても有用な治療法の一つです🌻💓
最近では合併症を起こしにくくなった手技を紹介した海外論文も出てきたりと、まだまだ盛んに研究されている分野です📝
施行するタイミング、方法、適応を見極めればとても高い効果を出します
また、術後のリハビリなど、他の保存療法とも合わせることで、その有効性はさらに高まります🏋🏻
当院ではしっかりと理解していただき施行しております🦴